瓦の豆知識

瓦の豆知識

屋根に乗っている瓦は、住宅を風雨、日光、太陽熱から守るといった重要な役割を私たちの住まいを守ってくれています。家の寿命は、屋根と基礎で決まるとも言われます。
屋根に乗っている瓦を間近で見る事や身近に手にとって見る機会も少ないのが現状です。
ここでは、瓦の基礎知識についてわかりやすくご紹介します。
※瓦 ⇒ 正式には粘土瓦といいます

瓦の豆知識
粘土瓦

粘土瓦とは、粘土(岩石が風化してできた粘性の土)を瓦の形状に圧縮成形して乾燥後に1,000~1,250℃程度の高温度で焼成して得られる建築資材の事を言います。
表面に釉薬が塗られている釉薬瓦と塗られていない素地瓦( いぶし瓦、窯変瓦( 素焼き) ) に大きく分けられます。

薬瓦(陶器瓦)

  • 和型
    和型の釉薬瓦
  • 平板型
    平板型の釉薬瓦
  • S型
    S型の釉薬瓦
特徴
  • ・水が浸透しにくく、耐久性に優れています。
  • ・長い年月を経ても美しい状態を保てます。
  • ・様々な色の瓦があります。

瓦の表面にガラス質の釉薬(うわ薬)を塗り焼成した瓦を言います。
表面がガラス質なので陶器のような風合いがあることから陶器瓦とも呼ばれています。
釉薬瓦は、釉薬の種類を変えることにより青系、黄色系、橙系などといったカラフルな瓦を作ることができます。
形は様々で、J形(和形)、F形(平板)、S形等があり、
家の形状に合わせて使い分けられます。

いぶし

  • 和型
    和型のいぶし瓦
  • 平板型
    平板型のいぶし瓦
  • S型
    S型のいぶし瓦
特徴
  • ・デザイン上、和風住宅の屋根に適しています。
  • ・釉薬瓦に比べ、耐久性が落ちます。
  • ・塩害や凍害等が起きることもあります。

陶器瓦と焼成方法(焼き方)が違い、窯の中に入れて焼き、そのあと“むし焼き”(燻化工程)にして瓦の表面に炭素膜を形成させ、瓦全体(裏も表も)が渋い銀色をした瓦を言います。形は様々ありますが特にJ形が多く本葺き瓦(J形の前身)も多く使われています。
日本建築のお城や社寺や和風住宅の屋根に多く使われていて深い味わいを醸し出しています。
ただ、表面の炭素膜が年月の経過と共に剥がれ落ち、変色していきます。

変瓦(素焼き)

  • 和型
    和型の窯変瓦
  • 平板型
    平板型の窯変瓦
  • S型
    S型の窯変瓦
特徴
  • ・デザイン上、洋風住宅の屋根に適しています。
  • ・釉薬瓦に比べ、素焼きのため耐久性が落ちます。

文字通り、窯で色味に変化をつけて焼きあげる瓦を言います。
酸化炎焼成の赤色のため赤瓦とも呼ばれています。
釉薬を施さず陶器の自然の風合いを生かした瓦で化学的な手法を使いません。
色合いもナチュラルで、洋風建築によくマッチし自然な窯変の味わいが、優しい景観をつくりあげます。

瓦の歴史

そもそも瓦の起源は、約3000年前にさかのぼります。
時は戦国の世の中国。住宅の壁に粘土を塗り、火で熱し固めることにより、住宅の補強をしていたようです。
その後、朝鮮半島にその技術は伝わり、日本には西暦588年に伝来。日本書紀には4人の瓦博士により伝えられたという記載があります。
そこから約1500年の時を重ね、日本の風土・気候にあった和瓦へと発展していったのです。

瓦の歴史

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